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甘太くんで蜜たっぷりの焼き芋作り(その1) (2022-02-06)

  

甘太くんをゲット♪

 

サツマイモの "甘太くん" を手に入れた。 サツマイモを手に入れたとなれば、そう、焼き芋しか考えられない。 ねっとり食感とあふれ出る茶色い蜜を想像すると、早く焼き芋にしたくてたまらない。

全部で8本あるので何回か楽しめそうだ。 1回目はいつもと同じ焼き方で、2回目以降は色々と実験してみようと思う。

1回目の今日は普段どおりの焼き方で焼いてみようかな。 オーブンで140℃で3時間焼くという方法だ

使用する食材・機材

使用する食材・機材は以下の通り。 なお、塩や砂糖・キッチンペーパーやフリーザバッグ・アルミホイル・鍋やキッチンばさみなど、ほとんどの家庭で常備されているものは省略している

- 食材 -
  1. サツマイモ
- 機材 -
  1. オーブン

準備

まずは準備からだ。 準備といっても洗って両端を切り落とすぐらいだが。

サツマイモ画像を拡大する
サツマイモ

甘太くんは40日以上寝かせた "紅はるか" のことらしい。 なんと、焼き芋にした甘太くんは糖度40度を超えるという

サツマイモをタワシで洗う画像を拡大する
サツマイモをタワシで洗う

タワシを使ってサツマイモを洗う。 いただき物のサツマイモだが、もとは店頭で売られていたものなので土はほとんどついていない。 タワシは使わずに手でこするだけでも良かったかもしれない

両端を切られたサツマイモ画像を拡大する
両端を切られたサツマイモ

端の部分は固くて食べても美味しくないので包丁で切り落とす。

オーブンで焼く(140℃で3時間)

ではオーブン(ガスオーブン)で140℃で焼く。 ゆっくりと温度を上げたいので、あえて予熱はしない

クッキングシートに乗せたサツマイモ(裸とアルミホイル)画像を拡大する
クッキングシートに乗せたサツマイモ(裸とアルミホイル)

片方は裸のまま、もう片方はアルミホイルで包んでクッキングシートに乗せる。 アルミホイルで包むことで味に違いが出るのかを試したくなったためだ

オーブンに入れたサツマイモ画像を拡大する
オーブンに入れたサツマイモ

オーブンへ入れる。 同じ条件になるよう2本とも下段へ置いた。 コンベック(対流型)オーブンなので、高さが同じなら同じように加熱されるだろう

動作中のオーブン画像を拡大する
動作中のオーブン

140℃にセットして3時間焼く。 このオーブンは設定温度よりも10℃高くなるため、実際の設定温度は130℃にしている。 年季の入ったオーブンなので中がよく見えないが、愛着があるので可愛いヤツである。

ただ、種火が消えやすいのだけはいただけない。 キッチンタイマーを5分ごとに鳴らし、種火が消えていないかを確認しなければならないのだ。 だから焼き上がるまでの3時間は台所から離れられない。 ノートPCを持ち込んでYouTubeでも見ていないとやってられない。

焼き始めてから2時間ぐらい経った頃だろうか、甘い匂いが漂ってくる。 話は逸れるが、サツマイモが甘くなるのは次のような理屈からだそうだ。

  1. 加熱されることでデンプンが糊化して緩くなる
  2. そこにベータアミラーゼという酵素が作用する
  3. ベータアミラーゼの作用でデンプンが麦芽糖に分解される

デンプンはブドウ糖が鎖状につながったものだが、糊化(こか:隙間ができて緩くなる状態)することでブドウ糖のつながりが弱くなるとのこと。 そこにベータアミラーゼという酵素が作用し、ブドウ糖のつながりを切ってデンプンを麦芽糖に分解する。 その麦芽糖が蜜の正体らしい。

デンプンが糊化を始める内部温度が約60℃で、ベータアミラーゼが作用するのが65℃から75℃の間らしい。 なお、ベータアミラーゼは80℃になると壊れるようだ。 つまり、65℃から75℃の温度帯をゆっくりと時間をかけて通過するのがいいとのこと

それならば、70℃前後を保持すればいいんじゃないか、と誰もが思うことだろう。 だが、ずっと70℃を保持する方法では蜜はできないらしい。 そこが、焼き芋の奥が深いところだ。

  
90℃を超えていないと生煮えになるらしい。 65℃から75℃の温度帯をゆっくりと時間をかけて通過させ、90℃を超える時間もそれなりに必要ということか。
  

試食

種火を見張りながらの3時間が経過したのでサツマイモを取り出す。 これだけの時間をかけたのだ、美味しくなっていてくれよ。

焼き上がったサツマイモ画像を拡大する
焼き上がったサツマイモ

『では割ってみよう』と思ったところで軍手を用意しておけば良かったと後悔した。 焼き芋といえば軍手が似合うのに

割ったサツマイモ(裸)画像を拡大する
割ったサツマイモ(裸)

まずは裸で焼いたサツマイモから割ってみる。 おお、中身が縮んで皮との間に隙間ができている。 水分が抜けたため小さくなったということか。

割ったサツマイモのアップ(裸)画像を拡大する
割ったサツマイモのアップ(裸)

中身は黄金色で皮との隙間部分の蜜が茶色くなっている。 やった、美味そうに仕上がっている。

では、いただきま~す♪ おお、美味い!! 『しっとり』を超えて『ねっとり』としていて蜜は濃厚でスイートポテトよりも上品な甘さだ。 うーん天国だ。 家庭でこの出来栄えなら上等だろう。

割ったサツマイモ(アルミホイル)画像を拡大する
割ったサツマイモ(アルミホイル)

続いてはアルミホイルで包んだサツマイモだ。 中身と皮の間には隙間はできていない。 アルミホイルで包んだため水分が抜けなかったんだろう

割ったサツマイモのアップ(アルミホイル)画像を拡大する
割ったサツマイモのアップ(アルミホイル)

中身の色が薄いため蒸したサツマイモのようにも見える。 また皮に近い部分に見える蜜も色が濃くなっていないため美味そうには見えない。

だが、食べてみると意外に美味い。 裸で焼いたサツマイモの方が水分が抜けた分だけ濃厚だが、アルミホイルで包んだサツマイモもこれはこれで美味い。

裸で焼いたものが『ねっとり』だとすれば、こちらは『しっとり』という表現が似合う。 甘さも十分にあり、これを美味いと思わない人間はそう多くはないだろう。

ただ、食べ比べると裸で焼いたサツマイモの方が少しだけだが美味い。 また、見た目のシズル感では裸で焼いたサツマイモの圧勝だ

  

結論

オーブンで140℃で3時間焼くという方法では、アルミホイルで包まないほうがいいということがわかった。

甘太くんはあと6本残っている。 次回はオーブンで140℃で2時間 + 100℃で1時間で焼いてみようと思う。 65℃から80℃の温度帯をゆっくりと時間をかけて通過させる狙いだ

なぜ "2時間" が境目なのかと言うと、焼き始めてから2時間ぐらいで甘い匂いが漂ってきたから、とうだけの話だ。 特に科学的な根拠があるわけじゃない。

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